現在の日本は、太平洋戦争後の急速な高齢社会の到来、家族形態の変化に伴う非婚化、晩婚化による少子化の進行等の要因により、今日まで日本人の精神的な支えであった祖先崇拝の枠組が崩れ、「家族」意識が失われつつある。

  「祖先崇拝」は、自らを遠い祖先からの系譜の中で位置づける大切な思想であって、日本人本来の原点を見つめ、また祖先を敬い家族の絆を求める心の拠り所であり、今日の多様な社会においても人々にとって重要な命題であって、祖先を敬い家族崩壊を防ぐ機会、場所を提供することが、会設立の趣意である。

  益田地域においては、益田市三宅町 泉光寺の史跡申請と、益田道路新設による墓所約300基の移転が予定され、また市内において毎年50基前後の新設改墓が行われている状況にあり、数年のうちに墓所の不足が見込まれる。

  事業としては、祖先崇拝、鎮魂及び家族の絆を求める場所である墓所約452区画を新設し、宗教、宗派を問わず広く一般に開放することとする。墓地の永代使用権の販売及び墓地管理を行い、それらの収入により霊園の運営管理することを基本とし、補足的に霊園内において行われる祭祀等に使用する物品の販売や墓石の仲介等による収入も、運営資金に充てるものとする。

  財団法人の設立については、設立発起人より出捐された山林3筆約15,396㎡、現金3,000万円を基本財産とし財団法人を設立することとする。設立許可を得た後、墓地区画造成を行う。墓地使用契約を以って祭祀承継者が永代使用を行い、その使用権収入及び管理費収入を以って維持管理を行う。また、使用料収入のうち一部は、後年度の継続的な管理運営のために積立てる計画である。

  財団法人は、設立発起人1名による出捐と理事7名により、設立申請を行う。

  以上の趣意及び目的のために財団法人静光会を設立し、地域社会に貢献するものである。